くず鉄作りの海 - スティール・ボール・ラン感想ログ(2005/04〜07)

2005/7/31

スティール・ボール・ラン感想(#4 ディエゴ・ブランドー)

表紙&巻頭カラーに加え、SBRコミック別バージョンカバー付きというSBRファンには号泣もののサービスぶり。もうウルジャンはSBRをプッシュしまくりですね。荒木先生の作品が少年ジャンプで読めなくなったことを差し引いて余りあるサービスぶりです。

さて本編感想です。
残り直線600メートル。ジャイロが一馬身ほど抜けて先頭、ジョニィとディオがほぼ同位置、それにわずかに遅れてサンドマンが追いかけます。
さすがのサンドマンも、岩山などのショートカットを利用できるときは有利ですが、なにもない直線のみの勝負になるとやはり分が悪いようです。
そして誰もがゴール目指して一直線する中、ジョニィは一人別のことに気を取られています。飛んできたレースの記事の写真にある岩山。3rd. Stageのコース上の写真。「Crus」の文字のように見える岩山、ここが次の遺体のある目的地なのだとジャイロに呼びかけます。これにはさすがにジャイロも一瞬気を取られます。

一点!そして一瞬!
ほんの一瞬の油断だった…
ジョニィの言葉にジャイロが振り向いた一瞬…
ジョニィはこの一瞬をのがさなかった!!


ジャイロ「なに…!」
ジョニィ「(ギラリ)」

「ゴォォーーールッ」
「ディエゴ・ブランドー1着うううーーーッ」
「2着ジョニィ・ジョースターーーーー」
「3着サンドマンッ!」
「ジャイロ・ツェペリは4着だああぁぁーーッ」

ジャイロ「……えっ」


ジャイロはジョニィが「ジョッキーの天才」だということを
再び思い知らされた!


なんですかこの1st. Stageでは反則ペナルティをくらったうえにマヌケな主人公は。
「違う!タンマ!」などと言って狼狽を隠せないジャイロ。そのまま振り向きもせずに走り去ろうとするジョニィに「おまえ何やってるんだジョニィ・ジョースターーッ スピードはともかく理由を言えーーーッ」と叫びかねない勢いです。

一方そんなレースの様子を不敵にうかがう大統領の面々。大統領がやっている缶ビールの一気飲み方法ってジョジョ3部で承太郎がやっていた不良飲みですね。
さて死体を手に入れていたのはジョニィだけではなく、大統領自身もすでに手に入れていました。人体のパーツとしては一番重要そうな心臓を自分のものにしていました。
遺体の一部を持っているということは、ジョニィの爪のように、当然大統領もなにかしらの「能力」を持っているものと思われます。心臓から連想される能力というと、SaGa好きの人間としては「完全回復能力」がまず思いつきますが。
胸をはだけて遺体の心臓を露わにする大統領。その大統領の姿を「家政婦は見た」のごとくのぞき見してしまったスティール夫人。まだ若い年頃の娘さんですから好奇心旺盛なのはいいですが、ちょっと危険な兆候です。大統領の持つ秘密か、大統領の脱衣シーンか、どっちに興味を持ったか知りませんが、このままヤバイことに巻き込まれないといいのですが。

今回の話のメインとなるのはタイトルどおり「ディエゴ・ブランドー」。
身体の変異とともにすっかり人が変わってしまったディオ様。前世の宿敵ジョニィにも馴れ馴れしく話しかけています。性格変わりすぎだろうってくらいにハイになっています。「道をどく(毒)ヘビぃぃーっ」や馬が食われて「うまーっ」などと、時間を5秒ほど凍りつかせて停止させかねない寒いオヤジギャグを連発したり、馬乗り曲芸を披露したり、ほっておいたら調子に乗りすぎて自分のこめかみに指を突き刺して「最高にハイってやつだァァァー」とやり出しかねません。
一部の読者が変わり果てたディオ様の姿に笑いを漏らす一方、別の一部の読者は涙を流していることでしょう。きっと今月は荒木先生のもとへ、「あーんディオ様が死んだ(アタシの中では)!!先生のカバッ」という内容のお手紙が全国のいたいけな少女達からたくさん届くことでしょう。

ディオの変異はこれだけにとどまらず、ついには完全に恐竜の姿に変身してしまいました。現時点でポイントトップに着いているディオですが、この先レースを続けられるのでしょうか。アブドゥルにシュトロハイム、リメイクキャラはみな寿命が短いので、ディオもそれに続いてリタイアの予感が濃厚です。
こんな姿になってはさすがにもう馬には乗れそうもありません。むしろ自分の脚で走った方が速そうです。
サンドマンに続いてランニングマンがもう一人追加されそうです。馬を別の馬に乗り換えるのは禁止ですが、自分の馬を捨てることや、恐竜に変身すること、自分の馬を自分の胃袋に収めることは禁止されてはいないと思うので、ルール的には問題ないでしょう。

ところで今回気になるのが2nd Stage上位ランクインにポコロコがいなかったことです。ポコロコのラッキーは少なくとも二ヶ月は続くはずですから、それまでは順調にレースは進めていられるはずです。まだ2nd Stageはランキングは一部しか出ていませんが、ポコロコは6位にも入っていません。究極のラッキーガイ・ポコロコが今回ランク入りしなかったといことはつまり、この後上位入賞しない方がラッキーという事態になることが想定されます。スポーツマンシップ溢れるレース展開からだんだん物騒なことになりつつあるスティール・ボール・ラン・レース。しまいにはポコロコも「レースには勝てなかったけど、生きててラッキー」なんて言い出すような事態になるかもしれません。




2005/6/27

スティール・ボール・ラン感想(#3 大統領命令「死体を探せ」B)

ようやくウルジャンを購入。なにが「ようやく」かって、ウルジャン置いている書店が少ないから買うのに一苦労なわけです。かなり大きな書店でないとまず置いてないし、地元の書店は全滅なので、わざわざウルジャン買うためだけにお出かけしないといけないです。
@JOJOさんのアンケートでも、「雑誌は未読・単行本待ち」の人が増えた理由も、買いたくても売っていないという試練の前に脱落した人も多いようです。
SBRのためだけに買っている人には、以前はコンビニやキオスクで買えたものが、今は書店にもなかなか置いてないっていうのはやっぱり厳しいですねえ。


さて感想本編です。

まずは人物紹介。
ジョニィとワイアー男の能力にははっきり「スタンド名」と書かれるようになりましたが、ジャイロのはあくまで「鉄球の能力」として紹介されてますね。ただこの鉄球の能力が今後スタンド能力として開花しそうな思わせぶりな説明もあります。個人的にはジャイロには最後まで「鉄球」の能力のみでがんばってもらいたいのですが。

あと今回の敵、ワイアー男の名前も判明。
名前は「ポーク・パイ・ハット小僧」。
小僧っていうくらいだから、子供だったんですね。スタンドの才能さえあれば、若くても、ちょっと行動が変でも立派に大統領のお抱えの仕事に就けるようです。
とはいえ、ポーク・パイ・ハットくん、いきなり大人の世界の厳しさを叩き込まれてしまいました。今回ジャイロとジョニィは、自分の命も危うかったとはいえ、子供相手を血まみれの生死不明の状態にまで追い込んでます。
残虐度でなら『死神13』戦で赤ん坊にウンコを食わせた花京院がはるか上をいきますが、ともかく、子供を血まみれの半殺しにしたことで、この内容にどこかの団体からクレームが付かないかとちょっと冷や冷やしました。
けれども、『STEEL BALL RUN』が今いるのは少年ジャンプではなく男性コミック誌のウルトラジャンプ。この程度ならノープロブレムでしょうか。
だいたい、今月のウルジャンで『STEEL BALL RUN』の一つ前に掲載されている『天上天下』では、女の子をマウントポジションで顔面タコ殴りにして殺しかけるというもっとやばいことをやっています。
これよりもはるかにソフトな内容で、これと同じことを少年ジャンプでやった『タカヤ(読み切り)』などは、PT○からクレームを受けて新連載の開始が遅れたという噂もありました。
それを考えると、少年誌で赤ん坊にウンコを食わせるという凶行に及んだ花京院が見逃されたことは、実は非常に幸運なことだったのかもしれません。

さて話がおかしな方向にそれましたが、今回のジョニィとポーク・パイ・ハット小僧との戦いは、いかに敵に見つからずに近付くかと、いかに敵を見つけ出すかの戦いとなりました。
岩をあちこちに落として徹底的に探し回ろうとするポーク・パイ・ハット小僧。しかしこれはペッシ戦でのブチャラティの言葉を借りれば、「逆に「オレを見失った」ことを意味している行動」。つまりジョニィの優勢を意味している行動です。
さらにジョニィの愛馬や火攻めなどを利用してジョニィを追いつめようとするポーク・パイ・ハット小僧ですが、「覚悟」を決めたジョニィは強かった。見事にジョニィの噛ませ犬になっています。
そして自分の「爪」を「牙(タスク)」と呼んだときのジョニィの左手に、ジョースター家のトレードマークでもあった☆のマークが現れます。これまで戸惑いながら受け止めていたスタンド能力を、ついに自分の運命として受け入れたことの現われでもあるのでしょう。ジョニィのスタンドが、初めて「立ち向かう者」になった瞬間でもあります。

今回ラストには久々にディオとサンドマンが登場。
物騒な連中との戦いばかりが続いていたので、まともにレースをしている面々が現れるとちょっとほっとします。
とはいえ、ほっとばかりもしていられない状況。次号は1位をめぐってサンドマン、ディオ、ジャイロ、ジョニィの四つ巴、そしてポコロコの乱入も十分に予想されるので、再び五つ巴の、1st STAGEのラストスパートの再現が展開されそうです。
前世の宿敵同士であったジョニィとディオがどう絡んでくるかがちょっと楽しみなところです。

あとさすがに今回は、重傷のまま放置プレイにされたマウンテン・ティムがちゃっかりランクインしてるってことはなさそうです。
イケメンだった彼のこと、時々でいいので思い出してあげてください…



2005/5/24


スティール・ボール・ラン感想(#2 大統領命令「死体を探せ」A)

新連載を押しのけてSBRが表紙入り!ニョホ。

敵の能力は何かの物体を介して獲物を釣り上げるものでした。鳥の羽根から飛び出たフックに刺されるジョニィ、見ているだけで痛そうです。
人間フィッシングなんてサド趣味全開なアブない敵ですね。
本体はいったいどんなヤツかと思えば……

違う意味でアブない人が出てきました。特技はロボットの物まねみたいです。
口の中から出ているのはスタンドじゃなくて本物のワイヤーなんでしょうか。ジョニィの反応を見ると後者のようですが、どういう胃袋だか喉だかをしているんでしょう。
しかも鉱物以外のものはなんでも飲み食いする気ですかこの人。前回大統領にコーヒーがかかるのを防いだのも、大統領にコーヒーがかからないようにするためではなく自分が飲みたかっただけだったのかもしれません。
スティール夫人が「このポットにいっぱい入っていた……「コーヒー」は………?!」の答えは、「彼の胃袋」でした。

一方、ジャイロがいなくなったにも関わらず自分も襲われていることで、敵の真の目的に気づき始めたジョニィ。自分が持つ『ミイラ化した腕』であることに気づきます。ちょっと勘が良すぎじゃないかと気もしないでもないですが。
そして窮地に陥るジョニィ。「助けてくれ」を繰り返し、「ただ○○したいと思っただけなのに…」、「…ぼくは殺される…」と命のろうそくの炎が消えかけている人のセリフを言い出しました。
心はすでに折れ曲がり、完全に負け犬モード。
「見よ!このブザマなヒーローの姿を。ジョニィは怯え逃げまどい、しかも戦意まで喪失している!

だが!
だからといってジョニィが、この物語のヒーローの資格を失いはしない!なぜなら!…」

彼はジャイロを見捨てたりはしないからです。


自分の方が危険な状態でありながら逃げ道を示したジャイロ。そのジャイロを見捨てることはしませんでした。
ジャイロと共に戦うことに「希望」を見いだします。

さらに今回はジョニィの腕の中のミイラが始動。
「ぼくには必要ない!」、「さっさと持ってってくれ!」と言われて自分の追い出される危険も感じたのか、ジョニィのピンチを救います。
そうして出てきたのは、なんだか妖精さんのできそこないみたいな生き物(スタンド?)でした。
かわいいようで微妙にかわいくない、なんとも微妙なキャラクターです。

「Movere crus」と謎の言葉をささやきます。(意味は「脚を動かせ」?)
さらに勝手に人の腕に落書きまでしていきます。
夢の中で「Baby Stand」と自分の腕に傷を付けた花京院を思い出しますが、後々ジョニィがジャイロに「おい!これを見てくれ!僕の腕の中から出てきたミイラの左手が僕の腕にこのメッセージを残したんだ!」と言っても、「Oh! My God!……こいつ…とうとうイカれちまったか…」と思われるんじゃないでしょうか。
しかもこの妖精さん(のでこそこない)、「movere」を「moveer」と刻み間違えている?

次回はジョニィがいかに敵スタンド使いに近付くかの戦いになりそうです。遠距離タイプの弱点は接近戦や本体自身を守る力に弱いことですから、相手のところまでたどり着けたら決着は案外簡単につきそうです。


さて、展開はなかなかおもしろくなってきたSBRですが、当初の「レース」漫画としての色合いがどんどん薄れていっているのはちょっと残念です。1stステージのあの熾烈なスプリントレースはかなり盛り上がったと思っているので、ああいう肉弾戦の戦闘のないレース展開もまた見せてほしいですね。



2005/5/10


スティール・ボール・ラン感想(#1 大統領命令「死体を探せ」@)

レースには隠された目的があった。『アリマタヤのヨセフの地図』に記された箇所にちらばる「死体」を「能力」のある者に見つけさせることがスティール・ボール・ラン・レースのもう一つの目的でした。
でもこれがジャイロだけがテロリストに狙われる理由にはならないよなあ。他の参加者はどうなんでしょう。
ジャイロがテロリストを装った大統領の部下に襲われたように、サンドマンは部族の裏切り者追討者を装った大統領の部下に襲われ、ディエゴは愛犬と父親の敵討ちに来たイギリス紳士を装った大統領の部下や、長年の厳しい修行を共にした友人の仇討ちに来たチベット僧を装った大統領の部下や、母親の命を救うためにディエゴを殺しに来た日本の不良学生を装った大統領の部下などに今頃襲われているのかもしれません。

なにかディエゴに対してだけ刺客が多くなりましたが、前世が前世だけに、人から買う恨みになら事欠かなそうです。
大統領の命令とかそういう政治的要因以外からでも普通に命を狙われている可能性も十分あります。


あと大統領さん、思いっきり自信たっぷりに「かもしれないではなく、ジャイロ・ツェペリは見つけたのだよ……」と言い切っちゃってますが、死体を手に入れたのはジョニィの方っぽいですね。
でもここまで自信たっぷりに言い切られちゃうと、たとえ相手が間違っていてもなにか敗北感すら感じます。さすがアメリカ合衆国大統領。


そして今回欠かすことのできないのがF・V・シュトロハイムさん!
アヴドゥルの時と同じようにファンサービス的な登場のようですが、名前だけでなくちゃんと本編中にも出してくれたのは嬉しいです。一回限りの登場のようですが…
この調子だと自慢のチョンマゲをけなされるとプッツンするノリスケ・ヒガシカタの登場する日も遠くはないかと思いますが、ディエゴ以外のリボーンキャラはみんな一発屋の扱いになりそうですね。


最後に、今回はジョニィとの雑談のやりとりで久し振りにジャイロの「ニョホホ」笑いが登場。仗助の「グレートだぜ」の口癖のようにいつの間にか忘れ去られていなかったことに安堵しました。
でも死刑執行人をしていた時のジャイロとはやっぱり差があるなあ。数ヶ月の間にいったい何があったのさお前。(特に金歯とか)



2005/3/27


スティール・ボール・ラン感想(プロローグ編)

全体の内容としてはページ数が少なくてすぐに終わってしまったので残念です。一応今回はプロローグ編ということで次回から本格再開ということのようなのですが。



オエコモバを倒したジャイロとジョニィ。しかしジャイロの足は依然ズタズタにされたままで非常に苦しそうです。
普通なら即病院行きで馬に乗ることすらできないしょう。乗馬なんてしていたらすぐに出血多量で死んでしまいそうです。
オエコモバ戦ではぜんぜん元気に見えていたのはたぶん気合いで無理をしていたのでしょう。

そして唐突に語られるジャイロのエピソード。
女囚の事件の報告を聞いたジャイロの父は、「お前が招いた不祥事だ」とジャイロを責めます。
その場にはいなかったにもかかわらず、あたかもその場で見てきたかのように女囚の容姿だの、老いた病人の囚人がいたこと、そしてその囚人にほんの一瞬だけ注意を奪われていたことまでを見抜いてしまいます。
何者だこのオヤジ。
老いた囚人がずっとそこに収容されていたのだとしたら、長年同じ場所で勤め続けてきたジャイロの父はそれくらいは知っていたのかもしれませんが、いくらなんでもありえないほど鋭い洞察力を持っています。
非常に厳格さと冷静さを装っていますが、実は息子の仕事ぶりが気になってどこかからこっそり一部始終をのぞいていたのかもしれません。

そしてそれから何日かして、ジャイロのに初めての処刑の任務が下されます。死刑にされようとしているのは何も知らない無垢な子供、マルコ少年でした。
監房に入れられながらも、「まじめにやればいつか必ず認めてもらえると教えてくれました…」と言い、そしてそれは「ぼくのおじいさんも、そのまたおじいさんもずっとして来た仕事です」と言います。
この少年の言葉にジャイロはひどく動揺します。
このジャイロの葛藤は、単に罪があるとは思えないような幼い子供を死刑にしなければならないということだけではないのでしょう。
マルコが言った「ぼくのおじいさんも、そのまたおじいさんもずっとして来た仕事」というのは、それはジャイロ自身にも当てはまります。ジャイロの一族また、死刑執行人という暗い影のつきまとう仕事ではありますが、その尊厳と誇りを守るために常に厳格に仕事を続けてきました。そしてジャイロ当人もそのことを父親から伝えられて自分の仕事を同じように厳格に受け継ごうとしていました。
しかし今、自分と同じように代々受け継がれたきた仕事に忠実であろうとする少年が不当に処刑されようとしています。
ジャイロがかつて王の使いに言っていた「俺は絶対『納得』したいんだッ!」という言葉もここからきているのでしょう。
ジャイロにとっては、このままこの少年を不当に処刑しなくてはならないということは、自分が父から受け継ぐ仕事への信念も揺らがしかねないことなのでしょう。ジャイロの父親は「感傷」についてジャイロに注意をしていましたが、ジャイロが少年を助けようとした動機は「感傷」だけの話ではなく、ジャイロ自身の信念に関わる問題だったのだと思います。

少年を前に葛藤するジャイロ。
そんなジャイロを窓から見つめていたのはジャイロの父でした。
あ、やっぱり陰でジャイロのことのぞいていたんだこのオヤジ。

そして話はレースに戻り、あっけなくゾンビ馬を見つけたジャイロ。
ゾンビ馬の正体は「何か」の糸。これで治るんだ、と強引にずたずたになった肉片を「糸」で縫うジャイロ。その光景を見て、さすがにがまんしきれず「そんなんで治るわけがない!」とツッコミ入れるジョニィ。
ジョニィには、100年後のこのアメリカの地で、隕石で骨ごと吹き飛ばされた腕を糸でつなぎなおしたり、腐り堕ちた指を糸で縫いつけてくっつけたりした女達が現れることなど知るよしもありません。
一応この「糸」、ただの「糸」ではないようですが、わざわざ馬の形にしておくのは何の意味があったんでしょうか…
あと本当に消毒はしなくて大丈夫なのか!?