くず鉄作りの海 - ジャンプ感想ログ(2008/10)

2008/10/30


ジャンプ感想(2008年48号)


ぬらりひょんの孫

玉章にSMプレイを施されて調教されてしまっていた犬神。同じように恨みの力でパワーアップする呪いのデーボも言ってみれば極度のドMみたいなものなので、犬神を自分の支配下に置こうと思ったらドS行為で彼のドM心をうまく突いてあげることが大事だったわけですね。
あと回想シーンでの夜雀はスカートを履いているところを見ると女の子のようです。制服を着ているので人間の姿に化けている時なんでしょうが、日常でも顔に巻物をぐるぐる巻き付けて生活していたら常に舌を出し続けている犬神以上に周囲から避けられていてもおかしくなさそうです。邪気眼とか自分は異世界の戦士の転生とか言い出すタイプの子です。

犬神「オレにその(SMの)能力があることもその時玉章が教えてくれた」
犬神「なるべく(自分の性癖が)目立たぬよう生きてきたこのオレを、両手をひろげ(あっちの)仲間にひきいてくれた」
犬神「オレは玉章が大っ嫌いだ。だが──妖怪犬神は、忠実なテメェの下僕だ(M奴隷的な意味で)」
( )内は筆者補完



ONE PIECE

どうやら今回のアマゾネス編は覇気という新能力の開眼イベントになるようです。とりあえず今分かっている覇気の効能というのは、
・武器の破壊力増加(マーガレット)
・多数への精神攻撃(ルフィ、レイリー)
・悪魔の実の能力無効化(サンダーソニア、レイリー、戦桃丸?)
・才気換発の極み(マリーゴールド)
といったところで、まだほんのお触りでしか登場していないにも関わらず、至れり尽くせりなほどに超便利な能力です。何より大きいのは悪魔の実と違って能力者が一人に限定されないことです。悪魔の実の能力無効化とか、がんばってヤミヤミの実を手に入れたティーチが聞いたらきっと涙目です。
ハンコックの美しいからというだけでは説明のつかないテンプテーション能力も覇気が関係していたりするのかもしれません。それだったらルフィにまったく通用しなかったのも彼にハンコックのテンプテーションに対抗するだけの覇気があったからということで説明がついて、彼の性欲能力の欠如を心配することもなくなります。

ルフィや彼以外の仲間たちが覇気を覚えれば、これまで相手の弱点を突くとかでしか対抗策のなかったロギア系能力へも対向できるようになるのでしょうが、今に至って念能力的にオールマイティーに便利な能力を出す必要があったのかはちょっと疑問もあります。ゾロやサンジたちは覇気のようなミラクル能力なしでも能力者と渡り合ってきていてそれが良かったのになあ。



BLEACH

調子に乗ったとたんに反撃されて苦戦するという、ほんとにみんなの期待を裏切らない活躍を見せる砕蜂。KASみたいな子です。褒めると死ぬ。
しかも敵に戦い方の甘さを指摘されてダメ出しまでされるという体たらく。
まだ砕蜂には瞬閧という奥の手があるので、例の横乳衣装刑戦装束に衣替えまでさせたところでケリを付けるのでしょう。相変わらず雀蜂の決殺率が0%に等しいのはもうご愛敬。

そしてオットコ前なところを見せて破面を撃破した大前田。始解したもはや刀剣類ですらないモーニングスターで一撃決殺です。どこかの死神みたいに二撃決殺とかぬるいことは言いません。名前を聞くヒマもなかった象男は他のバラガンの従属官に比べてかなり簡単にやられてしまったんですが、たまたまこの象男がディ・ロイクラスの破面だっただけなのでしょう。
無様に逃げ回っていたのは実は相手の油断を誘うための演技、相手を見かけで判断するとどんな痛い目に遭うかを見せつけました。どこまでが演技なのかは知りませんが、隊長の前でガクブルしていたところや普段油せんべいをバリバリ食い散らかしていたところまで演技だったとしたら逆に怖いものがあります。
もしかしたら隊長を見捨てて地平線の果てまで逃げ出しそうな勢いだったところを空気の読めない隊長に「逃げるな」とたしなめられた射場副隊長も演技をしていただけだったのかもしれませんが、今となってはもう真相を知る術はありません。



NARUTO

ペインの襲撃により混乱に陥った木の葉の里。さらには大量発生した巨大ナメクジの群れが里をおおい、木の葉の里は阿鼻叫喚の地獄絵図となりそうです。

アシュラマン開始と終了のお知らせ。ペインもちょうど六人だから、残りのペインも悪魔六騎士ベースの正体を見せてくれることを期待します。
まずはカカシとチョウジ親子の連携で1/6ペインを片づけました。なんかこのまま木の葉の里のみんなでがんばればペイン倒せるんじゃないの。火影様に足りないのは木の葉のみんなを信じる力です。



HUNTER×HUNTER

煙にまかれるとは今のモラウのことを言うんだろうか。
今週?状態になったのはモラウだけでなく読者も同様でしょうが、プフは妙に思わせぶりな台詞から何まで理解に苦しむところが多く、感想サイト泣かせなキャラです。
モラウにスモーキージェイルを使わせたまま他の敵を始末するというのが「苦肉の策」だとしたら、反対にプフが取りたい最良の選択はおそらくは王の護衛に向かうこと。体を分解してのスモーキージェイルからのすり抜けができたのにそれができなかったというのは、体を分解しての移動にはある程度の制限があるからなのかな。本当に単なる心理作戦で特に意味はありませんでした、という可能性もありますが。
動揺の隙をつかれ、プフに愛用の喫煙パイプを没収されてしまったモラウ。「大事に捨てておく」って、壊しはしないのはほんの少しの優しさなのか。あとで無事に回収されるフラグのような気もします。

プフの策により武器をなくした状態でユピーと鉢合わせになったモラウ。しかし、そこにまたもや戻ってきたナックル。ついさっき走馬燈を見たばかりなのに、瀕死のシュートを連れて行ったのがユピーなのかは分からないのに、それでもユピーの前に立つナックルはいつの間にかどんだけシュートが大好きになっていたんだっていう話ですよ。
少なくともユピーの性格と連戦だったあの状況を考えると、彼がシュートをお持ち帰りしたとは思えないです。ありうるとすれば、ウェルフィンが後々の交渉道具にするために持ち去ったかでしょうか。



SKET DANCE

『Tomak』好きになら風香ちゃんは受け入れられるはず。



魔人探偵脳噛ネウロ

荒ぶる笹塚のポーズ。
綿密に仕込まれたトラップと情け容赦のない攻撃を仕掛ける笹塚を前に、人間離れした身体能力を持つ血族たちでさえも手も足も出ない状況に追い込まれます。
ブービートラップだけでなく、しまいにはガトリングガンからミサイルまで出てきたわけですが、これだけのものを笹塚個人でどうやって調達してのけたんでしょう。笹塚が一時期関わっていたという裏の世界からなんでしょうが、これも供給元を辿っていったらシックスの企業にたどり着くなんてことになりそうで皮肉な話ではあります。

「守るもののためには…狂う事をためらうな」

かつて笹塚が父親に言われた言葉が彼の中で蘇ります。しかし、その笹塚が今守っているつもりの彼の家族はすでに殺されています。今彼が本当に守るべきものは弥子や笛吹たちの仲間であろうと思うのですが、生きている人間は裏切れても死んだ人間は裏切れないということですか。

シックス「だが困ったぞ。そのサーシャもたった今間違えて殺してしまったぞ」

いやいやいやいや。間違えたって何を間違えたんだ。何「」ではなく、ゴキブリか何か「」間違えて殺してしまったとかだったりしたら一年近く前から登場していたサーシャも浮かばれやしないです。本当に何の理由も必要性もなく部下を殺す男ですが、シックスの側にいる血族の平均寿命ってかなり短そうです。そんなシックスの側にいて「長生きする」なんて目標を掲げている葛西って実はかなりのチャレンジャーなのかもしれません。単純に「長生きする」ってことだけならそれほど困難な目標でもないけど、これが「シックスの側にいて長生きする」になると鉄骨渡りよりも成功率の低いハードなミッションになります。
強化細胞が仕込まれたサーシャの体を簡単に踏みつぶしてのけたシックスですが、初登場時も弱っていたとはいえXを素手で痛めつけてみせていましたし、彼に関しては強化細胞なしでもX並の身体能力はあるのでしょう。


石垣くん

石垣に化けたXの不意打ちにより倒れた笹塚。偽石垣の顔を踏みつけていた時点まではまだ警戒はしていたかもしれませんが、釣り大会というごく最近のプライベートの出来事を知っていたことで完全に油断してしまったのでしょう。

笹塚「…バカか俺は。なわきゃねーだろ」

連載第4話の時の石垣との会話がここで蘇ります。結局、所詮たぎってもあの程度という予想を斜めに下回っていたのが石垣で、そんな彼に犯人化なんてできるはずがなく、あの時の笹塚の心配は杞憂に終わっていました。



PSYREN

うーん、展開が残念な方向に進みつつある…

訳の分からない世界に飛ばされて、そこで正体不明の異形の存在相手に限られた能力を駆使してサバイバルをしていく、謎への恐怖感といつ死ぬか分からない緊張感が『PSYREN』の醍醐味だったのに、ここ数週でその二つの要素がめっきりなくなりつつあります。
異形の存在とも人間的コミュニケーションが取れるようになり、強いといっても人間の思想、価値観が通用する相手と分かった時点でもう得体の知れない存在という怖さはなくなってしまいましたし、タブーも彼らが作り出したロボット的存在というくくりができてしまえば同様に怖さはなくなってしまいます。
そしてサバイバル面でもドルキ将軍を撃退できるレベルになったことでもう大概の敵に苦戦することはなくなりましたし、普通のバトル漫画展開に流れ落ちてしまいそうな予感です。

十刃のように階級ごとに星将がいるらしいW.I.S.E幹部たち。それぞれに仕事の役割はまったく異なっているようですが、シャイナがドルキに対して「なに俺より下っ端がエラそうに命令口調でしゃべってんだよ負け犬野郎、そのサンバイザーブチ割るぞコラ」な態度を取っていたことからも数字による順位付けがあるのでしょう。
大ボスと思われる第一星将に第五星将までW.I.S.E幹部は登場しましたが、意外にもかなり親しみのある人間さんたちばかりで、まったくもって当初の怖さはなくなってしまいました。一応彼らがこの荒廃した未来の世界やタブーを作り出した張本人なのだから、あまり親しみのあるキャラクターにはしてほしくなかったと思うところです。
むしろ雨宮さんの方がはるかにこ


2008/10/22


ジャンプ感想(2008年47号)


REBORN!

キャラクター投票、今回人気投票と別枠で設けられていたのは、現在の未来バトルの展開に合わせた「10年後の姿が見たいキャラ部門」。
「見たい」という投票なのだから当然まだ10年後の姿が登場していないキャラが上位にランクインし、すでに10年後の姿が登場済みの山本や雲雀、イーピンたちにとっては分の悪い投票でした。しかし、一人だけ10年後の姿が登場済みにも関わらず6位にランクインしている獄寺は、それだけ彼の人気の強さを物語っているのか、それとも10年後の姿が登場していたこと自体が忘れ去られているのか。
とりあえず、10年後の姿が見たいキャラ1位と3位にランクインしているツナとリボーンにはおあずけプレイをする天野先生はとんだドSだなと思いました。いやまあ、ストーリー的な都合もあるんでしょうけど。

ここにたどり着くまでの連戦により、すでに疲労がピークに達しているツナ。最大の大技であるX BURNERの威力も燃料切れで威力は五分の一以下という厳しい状況です。
とはいえ、今ツナの相手をしている幻騎士さんも笹川兄、山本、雲雀(大人)、雲雀(子供)とツナ以上の連戦を勝ち抜いてきたばかりで、彼の方が疲労していてよさそうなんですが、見かけによらず底なしの体力なのか彼に倒されたボンゴレメンバーがヘタレだったのか。



NARUTO

襲撃をしかけた敵の狙いが九尾の人柱力と分かっている状況下において、安全な妙木山にいるナルトをわざわざ呼び戻して親切に敵と対面までさせてあげようとする綱手に対して反論をとなえる木の葉の世話役たち。うーん、どう見たって世話役たちの方が至極まともなことを言っていて、綱手の意見は完全に感情論なんですが、「信じる力」というのならナルト一人に頼らないで今木の葉の里にいるみんなのことも信じてあげようよ。木の葉の戦力が、「ナルト一人>>木の葉のその他多数の忍」ってわけでもないでしょうに。

人柱力というのはどこの国でも待遇に多少の差はあれ、国に縛られた存在であるというのは共通しているようで、本当はミュージシャンを目指したかったキラービーが、木の葉と雲隠れの里の間で一触即発になりそうな事態になっているのに、そんなことはおかまいなしで雲隠れしてしまったのも彼らの置かれている環境を顧みれば仕方のないことだったのかもしれません。
その点、幼少時代はいろいろあったけど、最終的には風影の地位に就いて、それなりに敬われて人望もあった我愛羅は恵まれている方なんでしょう。しかも風隠れの里を身を挺して守ったという名目付きで尾獣も暁に回収してもらえたしなあ。



BLEACH

斬魄刀を抜き、日番谷と対峙するハリベル。って、誤変換で「日番谷を退治するハリベル」って書いちゃったよ。まだやられてないよ。
日番谷隊長の実力を知らないアパッチは愚かにも、隊長格の死神である日番谷にハリベルが万が一にでもケガを負わせられてしまうのではとありえない心配をしています。大丈夫、君が目を離した隙に大事な上司には傷一つ追わせることなく真っ逆さまに墜落とかしていると思うから。

砕蜂が普通に活躍しているところを見ると、なんか新鮮というか違和感というか…
うん、別にそこまで徹底してヘタレだったキャラではなかったと思うけど、しばらく登場しない間にそういうイメージが染みついちゃったからね。
名前もまだ聞いてもらえていない破面さんは帰刃形態も出していないからこれで終わりってことはないでしょうけど、所詮従属官クラスですしね。十刃クラスの大物は他の隊長に任せちゃってるんだから、せめて狗村隊長と同じくらいには余裕で倒してほしいです。松本副隊長なんて一人で従属官クラス3人を相手にしているのに、これで砕蜂が苦戦とかしていたらなんかもう目も当てられないというか…



トリコ

デスゴール「木うめぇwwwwwwww」
ってかんじなんでしょうかね。



チャゲチャ

もうすっかり『ボーボボ』調に戻ってますね。
新しく開拓しようとしたヤンキーギャグがいまいち不調だった結果を反省して、早々に従来の澤井先生の安定したギャグパターンに方向転換したのかもしれませんが、しかし『ボーボボ』のノリが終盤マンネリ化していたことを考えると焼き直しもやっぱり辛いんじゃないかと思うところ。
キャラクターもボーボボ、へっぽこ丸、ドンパッチと『ボーボボ』キャラのリメイクになっているしなあ。



魔人探偵脳噛ネウロ

汗かきすぎ

笑うという行為は本来
攻撃的なものであり
獣が牙をむく行為が原点である

笹塚の本質を見誤っていたネウロと弥子。その結果は笹塚の暴走を止められず、彼を単身でのシックス暗殺という行動に向かわせてしまいます。吾代が気づけたのも以前に劉一から笹塚の裏の一面を聞き知っていたからであり、彼の周りにいたみんなから笹塚は自分の本心を隠し通したのでした。
自分の復讐劇に誰も関わらせたくない、巻き込みたくないという思いもあったのでしょうが、最後の最後で仲間の力を信じなかった彼が迎えることになる結末は少なくともハッピーエンドにはならないはずです。
事前に仕掛けたブービートラップで針串刺しで護衛から片づけていく笹塚。量産型の雑魚血族クラスならこれで片づくでしょうが、笹塚も五本指との戦いで大物の血族相手には38口径の弾丸でさえ足止めにしかならなかったことは経験しているので、圧倒的な身体能力を持つ血族相手にアドバンテージを取る攻撃手段はまだまだ他にも用意しているのでしょう。

日本に来たシックスが密談していたのは日本の軍事と警察のトップクラスの人間。
警察関係者の方は、警視庁をアジトにしていた時にXが化けていた熊切光彦警視総監ですね。Xの隠れ蓑の姿に使われていたからすでに殺されていたと思ったら生きていたのねこの人。そして血族への内通者もこの人か。
「大丈夫…もっと汚れていいんだよ」となんだか官能小説みたいなエロスな言い回しで悪のカリスマぶりを見せているシックス。女性だけでなく若い男からおっさんまでも魅了してこそ真の悪のカリスマなのでしょう。DIO様も老若男女、さらにはハヤブサからオランウータンに至るまでを悪のカリスマ漬けにして手なずけていました。シックスも後は獣姦動物に手を出せば完璧です。


葛西「しゃらくせえ小僧共!!葛西様と一緒に死ねる奴だけこっち来なッ!!」

なんだこのハイテンション葛西。今の自販機でタバコも買えなくて「切ねぇ〜」とか言ってるおじさんとはまるで別人だよ。まるで『デビルメイクライ3』→『デビルメイクライ2』のダンテのような人格変貌ぶりです。過去に何かものすごく嫌なことでもあったんでしょうか。それとも今の葛西も豹変したらテンションがあがってこんなかんじになるんでしょうか。



To LOVE る

ヒッタクン星人「ふひひひ、しかし地球人は警戒心がうすくて食料に困らねェぜ。居住してきて大正解」

なんだろう、なんかヒッタクン星人がかわいそうな人に見えてきました。
今回はたまたま財布も入っていましたけど、ひったくりというリスクを犯して金目の物は狙わず食料オンリーでターゲットを絞っているあたり彼の食糧事情はかなり深刻なのでしょう。少なくとも遊ぶ金欲しさなんていう甘ったれた犯罪理由ではなさそうです。しかも食料をひったくるためだけに遠い異星から地球に移住してきたというじゃありませんか。ものすごく切実な事情がありそうです。


2008/10/15


ジャンプ感想(2008年46号)


NARUTO

カラー扉絵は見開きワイドで人柱力の勢揃いの絵です。このうちの半数以上がここで初めて登場した人たちばかりで今後も登場する機会があるかは怪しい人たちですが、やっつけなデザインにならないようにちゃんと気合いを入れて描いているあたりは岸本先生がんばっているなと思います。
しかし、「すっげぇパワーの人柱力集合!!」と言われても、このうちの半数以上は登場する以前からすでに尾獣を抜かれて死んでいた人たちばかりで、あんまりすっげぇ人たちと思えないのがどうにも残念です。三尾の娘なんて迷走ツンデレや空気ヒロインなんかよりもずっと人気が出そうですし、七尾の子も性別をどうするかによってはかなり高いネット人気を得られそうですし、まったくもったいないことをする人です。

ペイン(天道)と遭遇したイルカ先生。これまでのところ彼の役割といったらナルトのカウンセリングくらいでこれといって活躍をしたことのない彼ですので、ようやくイルカ先生の戦う姿も見られるのかと思ったら、殺意満々の敵を目の前にしてただボケッと座っているだけでした。カカシが見かねて助けに入ったからいいものの、忍にあるまじき死に方をしそうになったこの人をカカシは後で説教しておいた方がいいです。

ナルト「でもなんで融合すればOKなんだってばよ?」
フカサク「カンタンに言えば”静”と”動”の役割分担をするためじゃ。片方が動いとる時は片方が止まって自然エネルギーを取り込む

つまり、分かりやすく図にするとこういうことですか。

自然エネルギーを

なるほど、スゲー分かりやすい。



トリコ

全選手入場!!

バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
北の大陸の暴れ屋 エレファントサウルスだ!!!

オレたちは水中最強ではない 哺乳獣類で最強なのだ!!
御存知水陸両用の悪魔 ガウチ!!!

ボスの仕事はどーしたッ 闘士の炎 未だ消えずッ!!
トロルコングのボス シルバーバック!!!

グロォォォォォいッ説明不要!! 2m40!!! 310kg!!!
怪鳥ゲロルドだ!!!

若き王者が帰ってきたッ
どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ
俺達は君を待っていたッッッバトルウルフの登場だ――――――――ッ

加えて負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを御用意致しました!
爬虫獣類 デビル大蛇!!


メインであるはずのバトルウルフを最後に置かず、すでにトリコたちに倒された実績のあるデビル大蛇を最後に持ってくるということは、乱入者によってデビル大蛇がジャガッタされて選手交代する伏線ですね。話の流れからしてここでGTロボの乱入でしょうか。



BLEACH

死神側、破面側ともオサレの入った入ったかけ声で鼓舞し合ってエネルギーを充填したところで戦闘開始。ただ、一見気合いの入り具合は両者とも同じように見えますが、バラガンのかけ声は彼の直近の部下二名にしか届いていないという事実。肝心の大ボスは同じ場所に居合わせながらもここ数ヶ月ほど誌面に登場すらしていません。もしかしたらすることがなくてまた虚園に帰ってきているかもしれません。

久々の実戦にガチブル状態で今にも体中の穴からあらゆる体液を逆流させそうな大前田を見て、死亡回避フラグを立ててあげている砕蜂。砕蜂が本当に大前田が死んでもいいと思っているのなら、「必ず生きて残れよ」とか「お前、この戦いが終わったら故郷に帰って婚約者と結婚すると言っていたよな」とか「私の隊長装束を貸してやろう。戦いが終わったら必ず生きて私に返すのだぞ」とか言っているはずなので、それなりに大前田のことは気にかけてあげているのでしょう。

バラガンは山本総隊長とサシらしくタイマンのご長寿対決。
スターク&リリネットは浮竹&京楽の隊長二人が相手。
そしてハリベルは日番谷隊長がサシで……
なんの躊躇いもなくあの日番谷隊長を十刃の大物と戦わせる松本はよっぽど彼を殺したいんでしょうか。他の隊長・副隊長格は対戦相手の戦力と比較してもまだなんとか勝ちそうな気はしますが、日番谷だけはどうやっても勝つ姿が想像できません。それともここらで日本刀装備した本部以蔵のように日番谷を化けさせる気なんでしょうか。せいぜいがアライ JR.的なオチがつくのがいいところだと思いますが。



バクマン

「もし僕がジャンプで一番人気の作家になったら、僕が嫌いなマンガをひとつ終わらせる権利をください」

単なる編集長へのハッタリのようでもありましたが、もし本当に嫌いなマンガをひとつ終わらせたいと思っていたのなら何を終わらせるつもりだったんでしょう。それが現在連載中の漫画であるという仮定で書きます。
いくら才能があっても、実際に新連載デビューして看板漫画に登りつめるまでにはどんなに早くても1〜2年以上はかかると思われます。ということは、最低でも1〜2年以上の継続が保証されているような漫画でなくてはなりません。ジャンプは特に打ち切りは厳しいので、中堅以下の漫画はそこは保証できません。彼がわざわざ権限を発動するまでもなく自然消滅しています。
そうなると『ONE PIECE』や『BLEACH』などの看板クラスの漫画であると思われますが、いくらなんでも一人の看板作家のために看板漫画をひとつ潰させてくれるとはさすがにこの世間知らずそうな彼でも思ってはいないでしょう。
となれば、ジャンプで看板というほどの人気作ではないが、1〜2年以上の継続は確実な漫画ということになります。そこで以前のシュージンの台詞が伏線になってくるわけです。

シュージン「こち亀おもしれー」

そう、エイジが終わらせたいと思っている漫画とは『こち亀』であると推測されます。『こち亀』を打ち切らせた男ということで、シュージン→エイジとの間に敵対関係が生まれて、この漫画の越えるべき目標となるわけです。


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★週刊少年ジャンプに掲載されている作品は全てフィクションです
実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。

また、管理人は『こち亀』に対して悪意があるわけではないことも言い添えておきます。
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魔人探偵脳噛ネウロ

裏ルートからの情報収集のために劉一のところにやってきた笹塚。以前は笹塚の名前を聞いただけでマナーモードの携帯みたいにブルブル振動するリアクションしかできなかった彼でしたが、その恐怖はもう克服したのか、同胞を集めて笹塚を始末しようとするところまでがんばれるようになりました。花京院のようにグラサンかけてイメチェンまですれば完璧です。格ゲーで「ノーマル劉一」と「恐怖を克服した劉一」で2キャラの枠だってもらえます。
それにしても、何の交渉もコミュニケーションの余地もなく姿を現しただけで殺しにかかられるって、いったい笹塚は過去に劉一にどんな非道な折檻をしたんでしょうか。劉一が数ヶ月かけて完成させたジオラマやフィギュアを目の前で粉々になるまで踏みつぶすくらいのことはやったのかもしれません。

笹塚の家族が殺害された原因はやはりシックスの真相に近付きすぎたことが原因のようです。直接シックスが手を下したかどうかは分かりませんが、笹塚の追う真犯人と言うべき相手はシックスということになります。
兵器メーカー「ヘキサクス」会長ゾディア・キューブリックがシックスの表の世界での顔。殺害現場に「箱」を残すだけでなく、ネーミングからしてすでに自己主張の激しい人です。

葛西「タバコを吸う人間には何種類かいてな。単にニコ中な奴や、お口が寂しい奴。その中の一種が…「隠す奴」だ」

これは冷静だと思っていた笹塚のことをネウロも弥子も見誤っていたということでしょうか。彼が背負っていた伏線も消化され出してきたので、0%だった笹塚死亡率がちょっとだけ上がりつつあります。無駄死にするような人ではないですが、死の間際にタバコに火を付けてかっこよく最期の台詞を残す姿が似合う男なだけに、笹塚の今後についてだけはどうなるか分かりません。
それとネウロや弥子が思っていたほど冷静ではなかった笹塚ですが、パスタに鼠が混入していた時に「チーズ食うかな」などとアメリカンなジョークをかましながらも、実は内心ではかなり動揺していたんでしょうか。つうか、いつの間に弥子と二人きりで食事に行くような間柄になっているんだこの不純刑事め。

ついに五本指として動き出した葛西。
北欧美人を同伴させて、タワーの消灯時間に合わせてビルの一斉炎上。それを見てうっとりしているところはやはりシューラも血族の一人という感じですが、吹き消す動作で火が着いている点についてはスルーのようです。葛西ならシックスの誕生日祝いにシックスの年齢と同じ数だけのビルに火を灯すサービスとかもやったりするんでしょうね。そしてチー坊はまた「誕生い」と書いたバースデーカードをシックスに贈って怒られていたのでしょう。
葛西の戦略はDRやテラとは正反対にネウロを徹底スルーする作戦。ジェニュインが総攻め魔人のネウロに対して「待ちかまえる」という戦略を取って失敗し、ネウロを受け側に回らせて大きな消耗を与えられたDRやテラの教訓をしっかりと踏まえ、葛西は徹底してネウロを受け手に回らせるつもりのようです。放置プレイは得意のネウロですが、自分が放置される側になるのは慣れていないでしょう。
とはいえ、犯行パターンを推理するのは本来ネウロが得意とするところ。葛西が東京中のビルに放火しまくる前に、どれだけ早く葛西を捕らえられるかの勝負になるのでしょう。



ぬらりひょんの孫

生徒会長立候補の演説にグラス片手にバスローブ姿の映像を流す清継くん。この時点で彼は跡部様と同じレベルに立ったんじゃないでしょうか。一応彼は未成年なので、グラスの中身はグレープジュースか何かでしょう。
あと撮影場所は彼のプライベートルームか何かでしょうけど、バックの呪術的な仮面と燭台のせいで何か魔術的な事を行う場所にしか見えません。というか清継くんならガチでやっていると思うけど。彼が生徒会長になったあかつきには、学校の規定行事に呪術的な要素を盛り込んでくることは間違いないです。

全校生徒の前で正体を現した犬神。ジオングがごとく首だけ離脱しましたが、犬神の解説には餓死しかけた犬の頭部のみを出して地中に埋めて、その首を切って犬神にするというのがあるので、この設定に倣っているのでしょう。


2008/10/8


ジャンプ感想(2008年45号)


BLEACH

イヌミミをぴろぴろさせる狗村隊長が果てしなく可愛かった件について。なにこの癒し系隊長。

一角「…すげえ…」
射場「当たり前じゃ。お前の卍解とじゃまだ、天と地じゃろう、一角」

狗村の卍解を見て圧倒される一角に、卍解のことを言ってのける射場。ハゲ自身は隠していたつもりでも、実は死神の間では結構知れ渡っていた可能性もあります。一角が時折卍解にふけるのを見て見ぬふりをする情けが護邸十三隊死神たちにも存在した。
それはまあともかく、隊長の卍解ならこれくらい当然と言い放つ射場の背中には、隊長の力を信じる部下の信頼の姿が見られます。

・先週の射場さん
射場さん


自分の自覚不足を指摘されて激昂する一角に”筋を通す”ことの大事を説く射場。元々射場は一角と同じ隊の先輩でもありましたし、後輩に護邸十三隊の一員としての任務の重さを分からせる必要があると思ったのでしょう。

射場「意地通したけりゃ力をつけえ。敵と戦うたら死んでも勝て」
射場「それが、筋を通すっちゅう事じゃ

渋い。どんな困難な状況であろうと、どんな強敵が相手だろうと、隊と隊長のために己の筋を通すと決めた男の背中ですね。

・先週の射場さん
射場さん


なんかね、もうね、今更何を言っても全てが言い訳にしか聞こえないよ射場さん。その背中は全速ダッシュで逃げる男の背中にしか見えないよ。



ONE PIECE

ハンコック「そうかわらわを…ドロ粘土で作ったのか…」
ハンコック「下手くそな…!!部屋の外観を損ねる」
エニシダ「ああっ蛇姫様っ!!?」

いやこれ、普段のハンコックの行動見ていたらどういう結果になるか0.2秒で分かりそうなものなんですが。むしろエニシダも分かってて説明していたのかもしれませんが。コントで「壊すなよ!?壊すなよ!?」と言っているようなものです。


美しいから!!

「出たわ!!蛇姫様の人を見下しすぎのポーズ!!見下しすぎて逆に見上げてる!!」

基本外道のハンコックですが、今までの七武海とは違って微妙にお馬鹿ぶりを見せているところにはなんだか好感が持てます。



アスクレピオス

あの人は

あの人は



あの人は

あの人は



あの人は

あの人は



イカレ

あの人は

違う意味で。

それにしても、「ペチャパイ」って単語をかなり久しぶりに見た気がします。貧乳がステータスと言われるようになってからは死語になってる言葉ですよね。



ぬらりひょんの孫

鼠妖怪に学校の制服を破かれ、代わりに着ていた体操着もムチに破かれ、とうとう学校に着ていく物がなくなったので昔の学校の制服で登校するゆら。読者への衣装チェンジのサービスといったところでしょうが、制服も体操着もなければスク水を着ていけばいいじゃないという選択肢はなかったのか。
ホストとムチのせいで新しい学校の制服も体操着もボロボロにされたなんて話を彼女の実家の親御さんが聞いたら、妖怪とは別の意味で東京とは怖いところだと心配しそうです。

リクオをストーキングして嫉妬で恨みのパワーを増幅させているエボニーデビル妖怪・犬神。四国妖怪の刺客、ムチも袖モギ様も女の子の衣服を引き裂くことを得意としていたので、きっと犬神くんもとりあえずは女の子の衣服を引き裂くことから始めるのでしょう。リクオの周囲の人間で今一番危険なのはゆらです。



魔人探偵脳噛ネウロ

笹塚の家族の惨殺事件。その死体はいずれも切り刻まれ、木の「箱」に入れられていたといいます。
ここで人間の肉体の観察を目的として赤い箱を作っていたXが犯人である可能性はなくなり、シックスの影が現れてくるようになります。
しかし、シックスが笹塚の家族を襲った理由ってなんなんでしょう。特に意味もなく人を殺させるような人物ではありますが、「箱」で自分の存在を誇示していたということは、笹塚の家族(父親?)の関係者に対しての恫喝のメッセージに使われたということでしょうか。
雑誌記者だったということなので、シックスの経営する武器商の動向を追っているうちに真相に近付きすぎて制裁と牽制の手段として殺されてしまったのかもしれません。

自販機でタバコも買えないおじさんぶりを見せる葛西。自販機のメッセージがなにげに過激なんですが、葛西の場合、taspotaposの存在を知らなかっただけでなく、一応指名手配中の犯罪者なので身分証を用意してtaposの申し込みをするなんてこともできないのでしょう。

まさかのかませ犬にされたユキ。そういえば笹塚以外にも低温動物がもう一人いたことを忘れていました。
伏線だった暗器も葛西にあっさりと見破られて惨敗でしたが、火器使いはキャラがかぶるので、葛西としてはユキのことを非常に邪魔なキャラだと思ったことでしょう。
見たところはユキはまだ死んではいないようなので、この後葛西にリベンジする可能性はあります。火属性の攻撃は通用しないことは分かったので、今度はまた違う暗器を仕込んでくるかもしれません。


葛西「おじちゃんはいっちょ長生きしちゃうぞぉ」

あ、死亡フラグ立てちゃったよこの人。


2008/10/2


ジャンプ感想(2008年44号)


ONE PIECE

アマゾネス、九蛇のリーダー蛇姫は王下七武海の一人、女帝ボア・ハンコックでした。美的価値観がいろいろとずれていそうな九蛇の世界の”美女”なので、てっきり『バキ』のマリアのような女性が出てくると思っていたんですが、ストレートに美女が出てきました。というかハンコックの隣にマリアがいたよ。
九蛇の島にトバされたルフィがこのままハンコックと対面することなく逃げ出せるわけもないので、海軍+七武海対白ひげの戦いにルフィもハンコックを通して関わってくることになるのでしょう。物語の本筋から離れたところでダラダラと時間を潰すことにはならなそうなので安心です。
実の兄が処刑されようとし、白ひげ、海軍、七武海総出の大きな戦いが起こっている最中で、肝心の主人公は森でキノコ食って死にかけたり女の子にキノコを伸ばされたりしていましたじゃあ、あまりにも悲しすぎます。
白ひげとの戦いに招集をかけられるも、当のハンコックは七武海の地位は惜しい、でも世界政府の命令はききたくない、ついでにお前らの積み荷も寄こせと、迫られた二択を両方断ったうえにもう一個ワガママを付け足してくるという、まさに女帝。命令を遂行しなかったうえにターゲットの命まで助けたくまといい、ハナから命令をきく気のないハンコックといい、世界政府はこんな厄介者たちを囲っていてどんなメリットがあるんでしょう。

ハンコック「わらわに見惚れるやましい心が、そなたの体を硬くする……!!」

ハンコックのメロメロの実(仮)の能力は、自分にときめいた相手を石化する能力。体を硬くするとはキノコが伸びることの比喩ではなく本当に物理的に石にしてしまうかなりチートな能力でした。
とはいえ、ルフィのように羞恥心も性欲も薄い男や、ハンコックと同じ七武海クラスの度胸の据わった大物には通じそうもないので、どちらかという多勢の雑魚向けの能力とも言えます。



BLEACH

射場「じゃかあしい!隊長がトバされた相手にワシらなんかが相手んなるもんかい!!」

男らしい口調とは反対に言っている内容はもの凄く男らしくない射場。まさかの敵前全速力逃亡です。射場は後で隊長によその部隊にトバされないかを心配しておいた方がいい。
すげえよこいつ。自分のところの隊長を尊敬していて仁義に厚い男という前描写があったくせに、ちょっと狗村が殴り飛ばされただけでもう隊長ガン無視で逃げることだけ考えてるよ。一応まだ息のある一角は連れて逃げようとするあたり仲間を思う気持ちはあるみたいだけど、狗村の方は振り返りすらしないということはもう助けようとしても手遅れと見ているってことだよね。ミジンコほども信頼されちゃいないよ狗村隊長。どんだけ部下に弱いと思われているんだよ狗村隊長。

狗村「…退くな鉄左右衛門。絶対に。儂の後ろに立っておれ!」
射場「…押忍!!」

狗村隊長も本心のところでは、ポウを倒す前にまずこの使えねーグラサンとハゲどもを気の済むまで殴り倒してやりたいところでしょうけど、隊長という責任ある地位にいる以上、部下の模範となるところを見せて務めを果たさないといけません。でも「お前はもう後ろで突っ立ってればいい」って、この副隊長に期待することはとっくにやめているみたいです。
「お前はもう何もしなくていいから、せめて逃げることだけはしないでくれ」と言われて力強く「押忍」と答えてしまう射場を見ているとなんかもう、駄目だこいつ…早く何とかしないと…

狗村「恥ずかし乍ら貴公の言う通り…虫螻の様な男だ

最後は予想通り狗村の巨大ロボ卍解で圧殺。デカくなるしか能のないポウを皮肉っての「虫螻」発言にも見えますが、自分の隊の副隊長に虫螻ほどにしか信頼されていなかったことにヘコんでしまったネガティブ発言にも思えます。そりゃヘコむよなあ。ちょっと油断して殴り飛ばされたら腹心の部下が何の躊躇いもなくソッコーで逃げ出すんだもん。



アスクレピオス

教会の弾圧により主人公の一族が行ってきた行為は正当化されず、主人公も一族の意志を継ぐことには乗り気ではなく、主人公の性格自体も基本はヘタレ三昧という三重苦。作品として読んでいて楽しい要素は一つもなく、医術と宗教という難しいテーマを扱っているということ以前に自分でトドメを刺そうとしているとしか思えない過酷な構成要素でできあがっている漫画です。
バズの性格については、彼は成長型の主人公なのでこれから前向きに変わっていくのでしょうけど、やはり何か一つは前向きな要素は残しておかないと成長を遂げる前に突き抜けてしまいます。

今回は腕の接続手術。肢体切断術の方は『シグルイ』でもやっていましたが、骨をゴリゴリと切断されて、もう想像もできないような痛そうな光景でした。こちらの方も麻酔なんてものはまだなさそうな時代の手術なので、腕っ節は鍛えているらしい彼の腕の肢体切断することになったらかなり大変なことになっていたでしょう。手術が終わる頃には痛みで暴れるパレにバズの鼻やアバラが折られたり、ロザリーの顔に粥のごときものが飛び散らされるようなことにならなくてよかったです。



ぬらりひょんの孫

苔姫の再登場に期待せざるを得ない。もちろん着物は毎回破られること前提で。
袖をもぐとかいうのはもはや建前で、嫌がる苔姫の着物を引き裂いて生まれたままの姿にしてやることだけが目的になっている破廉恥妖怪袖モギ様。袖モギ様っていうのは女の子の衣服をもぎとって喜ぶ妖怪なんだぜと言われても信じてしまいそうな勢い。袖モギ妖怪としてのアイデンティティーはどこへいったんだ。
それにしてもこの漫画の女の子の衣服破かれ率は『To LOVE る』の全裸発生率に匹敵するかもしれません。

黒田坊「お主に味覚があるならば、そいつはまずかろう」

袖モギ様が少年誌にはふさわしくない行為に及ぶ前に助けに入った黒田坊。「それは拙僧のソデだ」が変態仮面の「それは私のおいなりさんだ」のオマージュに見えてしかたないです。

千羽様が鳥居を助けているシーンが大豪院流奥義風舞殃乱鶴に見えてしまいました。



To LOVE る

オリジナルコスチュームコンテストの特別賞以降を見ると、小学校低学年あたりと思われる女の子の投稿作もあったりするんですが、『To LOVE る』ってそんな年代の女の子が見てファンになれるものなのか?



PSYREN

BL属性だけでなくダークサイドな属性も持っていた望月。なまじ破壊系の力でないだけに、彼が自分の力をもてあそべばタブーを作っている連中以上に生命をもてあそぶグロテスクなシチュエーションが生まれてきます。生かさず殺さずで相手を苦しめることのできる能力が一番タチが悪いです。
この後望月は飛龍の治療もするのでしょうけど、望月の本性を見てしまった後では、彼に直接抱きしめられてキュアの力を流し込まれて治療を受けるなんてシチュエーションは肉体の回復とは反比例して精神ゲージの残量をガリガリと削っていきそうです。
それにしても、現ドリフターズメンバーの中で一番常識的で良心的でまともな思考回路を持っている飛龍が一番存在が浮き気味になっているという事実がなんとも皮肉です。
「疲れたんで後はよろしく」で後始末をやらされている飛龍。なんでしょう、この哀愁漂う姿は。最後の最後で敵のトドメを刺すという花形の役割を与えられているはずなのに、このなんとも言えない飛龍のカッコ悪さはたまたま彼がボロボロの姿になっているからだけではないのは確かです。



魔人探偵脳噛ネウロ

ネウロ「というわけで我々の生活ルールも厳密にしよう。この時間割を1秒でも外せば即殺す」

すでに二人の生活が共同のものとなっている件について。

笹塚の突然の失踪は、警察内でも頼りとなる支柱が消えたことによる軽い混乱を起こしていました。

等々力「低体温の先輩がいないから…室温が3℃もあがってしまって」
等々力「やっぱり先輩持ってたんです。葉緑素

この話だけ聞いてると、笹塚って実は血族だったんじゃないかと思えてきます。
笹塚がいないことで堂々とサボり出す石垣。等々力への罰ゲームをまだ一生懸命考えていたわけですが、プラカード姿で警視庁一周とか石垣のドラマCDの声優とか、ご主人様・奴隷の罰ゲームなのに、たぎってもそんな貧困な発想しかできなかった彼にはつくづく失望させられます。もう少しこう、何というか、『ひぐらし』的な罰ゲームをというか…

シックス「聞かせなさい葛西。おまえは…”新しい血族”の新しい世界で何を望む?」
葛西「長生きしたいんですよ」

激しい「喜び」はいらない…そのかわり深い「絶望」もない…「植物の心」のような人生を …そんな「平穏な生活」こそ私の目標だった。
”シックスの部下”なんて世界中で最も長生きができなさそうな職業なのにシックスの下について血族として加担し、シックスがネウロに襲われることは一応本気で心配しながらも、いざとなればシックスの寝首をかいてでも彼よりも長生きしてやろうというのが望みという葛西。なんだか矛盾しているようにも見えますが、シックスという存在に畏怖と敬意を抱いてついていくことを選びながらも、他の五本指たちのように100%服従しているわけではなく、対等以上の存在であろうとしているのが葛西なのでしょう。自分の望みを語る時の葛西の口調も少しタメ口になっています。
DRやジェニュインらが自分こそはシックスの片腕、2だと自負していたのに対し、葛西はそれ以上を求めていたわけです。『二番よりNo1!』これが葛西善二郎の人生哲学文句あっか!

おそらく笹塚が調べていたであろう怪盗X案件の資料を見つけた弥子。このタイミングで笹塚の家族の事件の話が出てくるということは、笹塚が事件の真犯人の尻尾をつかんだ、そしてそれが血族側の関係者だということでしょうか。
少なくともXが本当にこの事件を起こしたという可能性はもう低いと見ています。残る血族関係者はシックスか葛西ですが、シックスが過去にわざわざ日本の平凡な家族をピンポイントで惨殺していたというのは考えにくいですし、消去法で関係しそうなのは葛西だけになります、
ネウロ、弥子の助太刀はどこかで入ってくるのでしょうけど、次は笹塚対葛西の、刑事対犯罪者、低温男対高温男の対決になりそうです。